フェイスライン注射の価格トラップとは?

短期間で小顔効果を得られる施術として知られるフェイスライン注射は、イギリス・ロンドンの美容クリニックでも大人気の医療美容メニューの一つです。では、実際の価格帯はどれくらいで、どのような“落とし穴”があるのでしょうか?

フェイスライン注射とは?

フェイスライン注射の主成分はBotulinum Toxin Type Aで、神経筋接合部でのアセチルコリン放出をブロックすることにより、筋肉の一時的かつ可逆的な麻痺を引き起こします。特にこの注射はmasseter muscleに対して作用し、筋肉を徐々に萎縮させることでフェイスラインをすっきりさせる仕組みです。

そのため、フェイスライン注射は「咬筋肥大」によって顔が大きく見えるタイプの方にのみ適しています。

自分が適応かどうかの見分け方

顔が大きく見える理由には主に以下の3タイプがあります:

  • 咬筋が発達している → フェイスライン注射が有効

  • 脂肪が多く、いわゆるベビーフェイス → 脂肪溶解注射を検討

  • 骨格自体が大きい → 骨削り等の外科的手術が必要

自分が「咬筋肥大」タイプかどうかを簡単に確認する方法としては、耳たぶの下の頬に手を当てて奥歯を噛みしめ、筋肉の膨らみを感じるかどうかを確認することです。不安がある場合は、正規の美容クリニックでカウンセリングを受けることをおすすめします。症状に合っていないのに注射を受けてしまうと、無駄なお金になりかねません。

ロンドンでの価格帯と正規ボツリヌス製剤

ロンドンの正規美容クリニックにおけるフェイスライン注射の相場は約300〜450ポンドです。

この価格差の要因の一つは、使用される薬剤のブランドです。イギリスでは以下のBotulinum Toxin製剤が主に使用されています:

  • ドイツ製:Bocouture / Xeomin

  • イギリス製:Azzalure

  • アメリカ製:Botox

中でもBotoxは市場変動により若干高価になる傾向があります。

価格が相場より大きく下回っている場合は注意が必要です。イギリスでは、すべての医薬品がEUのCE認証を取得しなければ使用できません。そのため、無認可のクリニックでは安全性や真偽が保証されていない製剤を使用している可能性があります。いわゆる“三無”製剤は拡散性が高すぎ、期待する効果が出ないばかりか、こめかみなど想定外の部位に作用して陥没などの副作用を引き起こすリスクがあります。だからこそ、正規製剤を提供できるクリニック選びが重要です。

医院や医師による価格差の理由

価格には、製剤の種類だけでなく、医院の規模・評判、そして医師の技術レベルも大きく影響します。

相場より極端に安い価格を提示する美容施設の場合、その正当性や合法性を疑う必要があります。このような施設の多くは、無資格の小規模サロンや個人経営の施術所であり、「1週間で習得」というような速成講座で教育を受けた医師もどきが施術している場合があります。解剖学の知識がないため、誤った層に注射したり、投与量を間違えたりといったトラブルが頻発し、軽度のものでは顔の凹みや腫れ、重度では嚥下困難や顔面麻痺など、重大な医療事故に繋がる恐れもあります。

逆に、相場よりもはるかに高い金額を請求された場合、overchargeの可能性もあります。ロンドンでは市場価格が比較的透明であるため、医療美容業界でも価格競争は激しいです。健全なクリニックは、価格よりもサービス・空間・体験の質で勝負し、顧客満足度とリピート率を高めています。

一方、悪質な競争を仕掛けるクリニックは、派手な広告やブランド効果を強調して価格を不当に吊り上げ、集客を狙う場合もあります。このような場合、自分が支払った費用が施術内容に見合っているのか、冷静に見極めることが大切です。

よくある価格トリックと注意点

たとえイギリス・ロンドンのような医療監督が厳しい地域でも、巧妙な価格トリックは存在します。

たとえば、注射量が足りているのかどうかは必ず事前に確認しましょう。Ai Beauty Clinicでは、標準投与量を50uとしていますが、一部の格安クリニックでは20u〜30uしか提供されず、現場で追加量を求めると別料金が発生するケースもあります。

また、提示される価格が薬剤代のみで、実際には施術費や注射手数料など別途請求されることもあります。これらは一見合法ながら不透明な価格トラップです。英語でのやり取りに不安がある場合は、Ai Beautyのようなアジア人向け正規クリニックを選ぶと、全過程で中国語対応が受けられるため安心です。

「3回で定着」は本当?

「3回打てば定着する」という話もよく聞きますが、これは必ずしも正しくありません。Botulinum Toxinの代謝時間は8〜10ヶ月で、これはむしろ安全性を示す指標です。注射後3ヶ月が薬効のピークで、その後は咬筋が少しずつ元に戻ろうとします。継続的に補注することで効果を維持できますが、永久に効果が続くわけではありません。咀嚼運動とともに咬筋は少しずつ回復するため、永久効果は誇大広告の一種であると言えます。


結論:

フェイスライン注射は比較的リスクが低く、効果も期待できる施術ですが、安すぎず・高すぎず・信用できる正規クリニックを選ぶことが、コストパフォーマンス良く理想のフェイスラインを手に入れる秘訣です。

Leave a Reply